
「AIで文章が書けます」はもう武器にならない|米調査が示した"空いている場所"
こんにちは、カイロスAIです。毎朝7時、アメリカのAI副業事情を日本語でお届けしています。
2026年8月17日、アメリカのマーケティング系メディア Social Media Examiner が「2026 AI Marketing Industry Report」を公開しました。3年目になる年次調査です。
その中に、副業をしている方にそのまま効く数字がありました。
■ 95%と37%
回答者がAIで作っている・手を入れているコンテンツの割合です。
・文章 95%
・画像 67%
・動画 37%
・音声 21%
文章はほぼ全員。これがまず1つ目の事実です。
そして、同じ人たちに「これから学びたいのはどれですか」と聞くと、順番がひっくり返ります。
・動画 74%
・画像 53%
・文章 52%
・音声 45%
動画は「やっている人が37%」に対して「学びたい人が74%」。その差は37ポイントで、調査したすべての種類のなかで最大の開きでした。
レポートの原文はこう書いています。
→ video shows a 37-point gap between the share who want to learn it (74%) and the share actually doing it (37%)
■ 先に但し書きを2つ
数字を使う前に、正直に添えておきます。
1つ目。この調査は2026年7月に行われ、回答者は681人です。集め方は「Social Media Examiner のコミュニティにメールで募集」。つまり、もともとマーケティングに関心が高い人が自分で手を挙げて答えています。アメリカのマーケター全体を代表する統計ではありません。「この681人ではこうだった」という読み方が正確です。
2つ目。回答者の内訳は、社長・代表が29%、コンサルタントとフリーランスが16%です。大企業の会議室の話ではなく、ひとりで、あるいは少人数で仕事をしている人が多く含まれています。だからこそ日本の副業層に近い、とも言えます。
■ 「毎日使う人」は2年で倍になった
同じ調査で、もうひとつはっきりしていたことがあります。
・毎日AIを使う人 2024年 37% → 2026年 73%
・ほとんど、またはまったく使わない人 23% → 7%
・今後12か月で「使う量は増える」と答えた人 78%
2年で、毎日使う人がほぼ倍になりました。使わない人は3割弱から1割未満に減りました。
つまり、文章をAIで書くことは「先進的な取り組み」から「やって当たり前のこと」へ移り終わったということです。
■ ワープロの話をさせてください
50代の方には、この比喩がいちばん早いと思います。
昔、履歴書やパート募集の応募書類に「ワープロが打てます」と書く欄がありました。あれは本当に武器でした。書けるだけで採用の理由になった時代がありました。
今、それを書く人はいません。書いても意味がないからです。できない人のほうが珍しくなったので、差がつかなくなりました。
AIで文章を書くことが、ちょうど今そこに来ています。95%がやっている、というのはそういう意味です。
そして、かつてのワープロがそうだったように、「まだ多くの人ができないこと」の側に、次の武器が置かれています。今回の調査では、それが動画でした。3人に1人しかやっていなくて、3人に2人以上が学びたがっている。需要と供給がいちばんズレている場所です。
■ 数字が示す、もうひとつの現実
このレポートには、ちょっと胸が痛くなる数字もありました。
・86%が「AIで時間が浮いた」と答えた
・86%が「生産性が上がった」と答えた
・しかし「はっきり測れる成果が出ている」と答えたのは30%だけ
39%は「成果はある気がするが測れない」、10%は「測っていない」と答えています。
さらに、
・55%が「会社のAI導入は自分が担っている」
・85%が「自分で試して覚えた」
・会社の研修を受けたのは7%
・53%が自腹でAIツール代を払っている
要するに、みんな自力で覚えて、自腹で払って、なんとなく速くなった気はしているけれど、それを数字で示せてはいない。アメリカでもそうなのです。
ここに、実はもうひとつのチャンスがあります。「AIを使えます」ではなく「AIを使って、この数字がこう変わりました」と言える人は、まだ3割しかいないということです。
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「今日できる一歩」と「提案書に足せる一行」は、この先に書いています。
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