
AI料金表に50倍の差ができた日|最新を使うほど、見積もりは重くなります
こんにちは、カイロスAIです。毎朝、アメリカのAI副業事情を日本語でお届けしています。
9月3日、OpenAIが新しいモデル「GPT-6 Astra」を公開しました。公式の発表文には「世界でいちばん賢く、いちばん整合のとれたモデル」と書いてあります。数学の難問セットで98%、プログラムの脆弱性を突く検証で100%。数字だけ見れば圧倒的です。
ただ、副業をしている人が見るべきは、そこではありませんでした。
■ 同じ料金表の中に、50倍の差ができた
OpenAIの公式料金ページには、いま4つのモデルが並んでいます。100万トークンあたりの標準価格です。
・GPT-6 Astra 入力10ドル / 出力50ドル
・GPT-5.6 Sol 入力4ドル / 出力20ドル
・GPT-5.6 Terra 入力2ドル / 出力12ドル
・GPT-5.6 Luna 入力0.2ドル / 出力1.2ドル
いちばん上と、いちばん下。入力は50倍、出力は約42倍の開きがあります。
新しいモデルが1つ増えただけなのに、同じ表の中の幅が一気に広がりました。昨日まで「最新版を選んでおけば間違いない」で済んでいたものが、今日から「どれを選ぶか」の問題になった、ということです。
■ 先に、誤解をひとつ潰しておきます
これは値上げではありません。
従来のGPT-5.6 Solは、入力4ドル・出力20ドルのまま据え置きです。安くなってもいないし、高くなってもいない。ただ、その上に高いモデルが1段積み上がった。それだけです。
「AIが高くなった」という書き方をしている記事を見かけたら、料金ページを自分で開いてみてください。動いていないことがわかります。
もうひとつ。無料プランについてです。
公式の案内には「今後数日のうちに、ChatGPTのPlus、Pro、Business、Enterpriseのすべてのユーザーが使えるようになる」と書かれています。無料プランについては、使えるとも使えないとも書かれていません。書いていないことをこちらで補ってはいけないので、ご自身の画面で確認してください。出てこなくても不具合ではありません。
■ 宅配便の窓口を思い出してください
専門用語を使わずに言うと、こういうことです。
宅配便の窓口に立ったとき、同じ荷物でも「翌朝10時必着」と「3日後に届けばいい」では、値段がまるで違いますよね。誰も、全部を速達で出したりしません。中身と締め切りを見て、窓口を選びます。
AIの料金表も、いま同じ形になりました。窓口が4つ並んでいて、いちばん速い窓口は42倍します。
これまでは窓口が実質ひとつしかなかったので、選びようがありませんでした。だから「最新を使う」でよかった。でも4つ並んだ以上、全部を速達に乗せるのは、ただの払いすぎです。
■ 判断がいる仕事と、いらない仕事
では、どう分けるか。境目は「賢さで差がつくかどうか」です。
賢さで差がつかない仕事は、こういうものです。
・文字起こしの整形
・問い合わせメールの分類
・議事録の要約
・箇条書きを文章に直す
・決まったフォーマットへの流し込み
これらは、いちばん安いモデルでも同じ結果が出ます。ここに42倍払っていたなら、それはまるごと利益として戻ってきます。
一方で、賢さで差がつく仕事もあります。
・提案の骨組みを考える
・クライアントの要件の中にある矛盾を見つける
・値付けの根拠を組み立てる
・断りにくい形で条件を伝える文面を作る
ここは判断が要ります。上のモデルの出番です。
つまり、いま得をするのは「最新を使っている人」ではなく、「自分の仕事を2列に分けられる人」になりました。
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「今日できる一歩」と「提案書に足せる一行」は、この先に書いています。
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