
ChatGPTがWordの中へ。無料プランまで|公式が書いた「控えを残して」の意味
こんにちは、カイロスAIです。毎朝、アメリカのAI副業事情を日本語でお届けしています。
今日の話をひとことで言うと、「AIが、別の窓から文書の中に入ってきた。しかも無料プランまで」です。
■ アメリカで何が起きたか
9月17日、OpenAIが「ChatGPT for Word」を発表しました。Microsoft Word の中で ChatGPT を使えるアドインです。
公式ページには、こう書かれています。
→ 無料・Go・Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu・Teachers・K–12 の全プランで、世界中で使える
つまり、お金を払っていない人も対象です。
できることは、Word を開いたままの下書き、言い回しの手直し、書式の整え、校正です。公式ページの使い方の例には、こんなものが並んでいます。
・このメモを、理由と次の一歩がはっきりした提案にまとめて
・決裁する人向けに、結論と根拠から始まるように締めて
・用語のゆれと分かりにくい言い回しを探して、直す案を一覧にして
・この契約条項をやさしい言葉で説明して、法務に聞くべき点を挙げて
これまでは、Word の文章をコピーして ChatGPT の画面に貼り、返ってきた文をまた Word に戻す、という往復が必要でした。その往復が消えます。
■ 入れ方
公式ページによると、手順は3つです。
Microsoft Marketplace から ChatGPT のアドインを入れる
Word で開く
ChatGPT のアカウントでサインインする
Word・Excel・PowerPoint は、1つのアドインでまとめて入ります。
ただし「Microsoft の管理者が有効にする必要がある場合がある」とも書かれています。会社から支給されたパソコンでは、自分だけでは入れられないことがあります。
■ 公式が、自分から書いている注意
ここが今日いちばん大事なところです。
公式ページの「現在の制限」の欄に、OpenAI 自身がこう書いています。
→ ChatGPT は間違えたり、意図しない書き換えをしたりすることがあります。文書を見直し、重要な事実と数字を確かめ、大事な文書は控えを残してください
→ 複雑な書式や表、グラフは、手で直す必要がある場合があります
売る側が、自分に不利なことを先に書いている。これはそのまま守るべき手順だと受け取ってよいと思います。
ほかにも、見落としやすい点が3つあります。
・アドインの会話は、ChatGPT のふだんの履歴とは別になります。メモリも引き継がれません
・パソコンの中のファイルを勝手に読みに行くことはありません。開いている文書か、自分で貼り付けた内容から始まります
・データの扱いは、プランとデータ設定によって違います。Business・Enterprise・Edu・Teachers は、既定で学習に使われないと明記されています。それ以外のプランの方は、ご自身の設定画面で確認してください
なお、日本語での使い勝手や、対応している Word のバージョンは、公式ページに書かれていません。ご自身の画面で確かめてください。出てこなくても不具合とは限りません。
■ 日本の副業にどう効くか
副業で文章を扱う人は多いはずです。提案書、報告書、議事録、マニュアル、ブログの下書き。そして納品は Word で、という取引先はまだまだ多いです。
その作業から「貼って、戻す」往復が消えるのは、時間の話としては大きいです。
ただ、本当に差がつくのは、そこではないと思います。
AIが文書を直接書き換えられるようになると、「どこが変わったのか」が見えにくくなります。取引先から見ると、いちばん困るのはここです。直した内容が良くても、何が変わったか分からない文書は、確認に時間がかかります。
だから、これからは「速く直せる人」より「変わったところを説明できる人」が選ばれるはずです。
■ たとえるなら
添削の先生が、机の横に座ったようなものです。
・これまでは答案を郵送して、赤ペンが入って返ってくるのを待っていた
・今は先生が横にいるので、その場で赤が入る
・その代わり、先生は答案に直接書き込む。だから大事な答案は、コピーを取ってから渡す
往復がなくなるぶん、原本を残す手間だけは自分で引き受ける。公式の注意書きが言っていることは、つまりこれです。
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「今日できる一歩」と「提案書に足せる一行」は、この先に書いています。
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